2.TA(交流分)用語の解説集


TAで使われる専門的用語は、下記の図書の巻末に、収録されているものがあるので、参考
にしていただきたい。しかし、その解説には難解なところがあるので、重要なものを選んで、
改めて、分かりやすく解説をしたい。
さらに、12項目の基本理論の解説で、説明を省略したものを加えてあるので、その補講として
も読んでいただきい。


  ◇参考文献
   『TA TODAY』 イアン・スチュアート、ヴァン・ジョインズ著、
   深沢道子監訳、実務教育出版

   日本TA協会のホーページでも閲覧できます。 
   http://www.taaj.gr.jp/index.html



1.TAの成り立ちに関するもの

カセクシス(エネルギー理論における)CATHEXIS(IN ENERGY THEORY)
  (1) 心理的エネルギーを表す理論上の構成概念で,自我状態間のエネルギーが移動する
    ことを説明するためのバーンの仮説である。心理的なエネルギーの概念はフロイトの
    精神分析にその起源を見ることが出来る。
  (2) ジャッキー・シフ派によって創設された研究機関の名称。または、シフ派のアプローチを
    とる学派の名称。


恒常仮説(エゴグラムにおける) CONSTANCY HYPOTHESIS(OF EGOGRAMS)
  心理的精神エネエネルギーの総量は一定なので一つの自我状態にエネルギーが集中す
  ると、一定量を維持するためにエネルギーの移動が起きているとする仮説。
  これにより、TAが、フロイトの心理的エネルギー論の仮説に立っていることがわかる。


刺激への飢え・刺激飢餓 STIMULUS HUNGER
  人間には、身体的,精神的な刺激に対するニードあるとする仮説。 特に、認知飢餓・認め
  られることへの飢え (RECOGNITION-HUNGER)、つまり、他人に認められたいというニー
  ドが重要視される。アブラハム・マズロー(1908〜1970A.H.Maslow アメリカの行動科学の
  心理学者)も、「人間の欲求構造の5段解説」の中で、このニードを強調している。


準拠枠 FRAME OF REFERENCE
  ある特定の刺激に対して、いろいろな自我状態の反応があるが、それらを統合した一連の
  反応の枠組みのこと。
  これは、自分,他人および社会を考察する上で用いられる総合的な認知の仕方・考え方・
  感じ方および行動の仕方上の枠組である。これに変化がなければ、その人の態度・行動・
  生き方に変化は見られない。 




2.TAのねらい、目的に関するもの

契約 CONTRACT
  はっきりと明確にされた行動の経過についてクライアントとカウンセラーの、双方のコミット
  メント、あるいは、変化するという本人自身または(自分および)他人との「A=成人」を用
  いたコミットメント。
  TAは、これがなければ、心理的な治療や問題解決のプロセスには入らないとしている。


親密さINTIMACY、自発性 SPONTANEITY、自己理解と気づき AWARENESS、
自律性 AUTONOMY
  TAを学ぶねらいとするものは、この3つの領域の潜在的な可能性を高め、より良い人生
  を生きる力を高めようとするものである。

  @親密さINTIMACY
    TAで言う親密さは、「私もあなたもOK」という基本的姿勢にたち、役割や慣習や自己
    防衛や価値規範の検閲なしの、真の本音の部分で人と率直に向かいあう、ということ
    です。その時相手も親密さで対応するなら、私達は、真のふれ合いを体験します。

  A自発性(自分に責任をもつこと) SPONTANEITY
    新しい状況に立たされた時に、以前から身につけたやり方や、馴染みの対応の仕方、
    行動の仕方や生き方しかとれないというのでは、自分の可能性を充分い生かしている
    とはいえません。考えられる可能性の中から最も適切な方法を自分で選択し、決心し、
    それを実行してこそ、“自発性”があるといえるのです。

  B自己理解と気づき AWARENESS
    自分がこうありたいと思う、望ましい自分へ向かって自己変革をしていくこと、つまり“自
    己成長”は、自己への“気づき”から始まります。自分への気づきや理解が深まるほど、
    他者に対する理解も深まるようになり、さらには、他者とのかかわりの中で、もっと自己
    理解も増すようになるのです。

  C自律性 AUTONOMY
    気づき,自発性,親密さの3つの能力を高めたり、回復することによって、自分が自分の
    主人公になって、人生脚本に支配された生き方でなく、本来持っていた可能性を生かし
    た、新しい生き方が出来るようになるのです。



 
3.自我状態分析に関するもの

歴史的(生育歴による)診断 HISTORICAL DIAGNOSIS
  その人の両親や親的な役割をした人達や,子供時代の出来事などの情報を集めて、その
  人がどのように自我状態を形成し、その自我状態が現在どのように機能しているかを判断
  することをいう。


問題のある親の関わり
  ある研究者たちは、「チャイルド=C」の中の「親=P1」の中にの残った、問題性の大きい
  影響を表現するものとして、いろいろな言葉をで表現する。 
  例えば、次のようなもである
    魔女(的親) WITCH(PARENT)(USED BY SOME WRITERS TO MEAN)
    「魔力をもった親」 MAGICAL PARENT
    「人喰い鬼のような親」 OGRE(PARENT)
    「豚のような親」 PIG PARENT




4.やりとり分析に関するもの

刺激 STIMULUS、反応RESPONSE
  個人の交流における「やりとりTRANSACTION」を考える最小の基本単位。最初に発せられ
  る何らかの刺激に対して、何らかの反応が起きるとしている。


やりとり分析(ミュニケーション)の基本理論 RULE OF COMMUNICATION
  バーン博士の見つけた“やりとり分析”の3つのやりとりのパターンとそれに関する原則で、
  やりとりには次ぎの三つのタイプがあり、その観点からコミュニケーションを考えると3つの
  原則があるとしている。

  3つのタイプ
   (1) 期待される反応をしあうタイプ
    ……平行なやりとりPARALLEL TRANSACTION、
       または相補交流COMPLEMENTARY TRANSACTIONという。
   (2) 期待しない反応で切れてしまうタイプ
    ……交叉するやりとり(CROSSED TRANSACTION)
   (3) 問題のある対人関係の元となるタイプ
    ……隠されたやりとり、または裏面交流(ULTERIOR TRANSACTION)という。

   3つの原則
   第一原則 FIRST RULE OF COMMUNICATION
     ・「交流が平行である限りは,コミュニケーションは延々と際限なく続く」
   第二原則 SECOND RULE OF COMMUNICATION
     ・「交流に交叉が起こった時には,コミュニケーションにずれや断絶が生じ,停止してし
      まう。再度コミュニケーションを図るには、片方ないしは両者が適合する自我状態に
      切り替えをする必要がある」
   第三原則 THIRD RULE OF COMMUNICATION
     ・「裏面交流の行動面で現れる結果は,社交のレベルではなく心理的なレベルによっ
      て決定される」


ベクトル VECTOR
   「やりとり」の心理的なエネルギーの刺激が出した人の自我状態と,それが向けられてい
  る人の自我状態を結んでいる、コミュニケーションの流れを現す図の矢印のこと。


代替策・オプションズOPTIONS
  自分の判断や行動の選択の癖で、非建設的な状態に行き詰まって“凍結状態”陥ってしま
  った時に、その交流や関係の状態から抜け出して、建設的は方向に向けて問題解決する
  ために、いろいろな自我状態がもたらす結果を考えて、最適なものを選択すること。


不一致 INCONGRUITY
  発言をしている人の言っていることと,実際の態度・行動上の現れるものとの間に不一致
  があること。 多くの場合、ここに当人が気づかない人柄の歪みや問題が現れている。





5.ストロークに関するもの

ストローキング・プロフィール STROKING PROFILE
  その人のストロークの傾向性を分析し、棒グラフで示したもの。
  ストロークの「求め方」、「与え方」、「受け取り方」、「ストロークをディスカウントする度合い」
  を現わす。


ストローク銀行 STROKE BANK
   ジーン・モイが提唱している考え方で、「人に肯定的ストロークを与えらるためには、まず
  自分の心の中に、肯定的ストロークがたくさん貯まっている必要があり、必要なときに使用
  するために貯めてある、過去のストロークの記憶の集積」のこと。


ストローク経済 STROKE ECONOMY
  クロード・スタイナーが提唱した考え方で、「ストロークを与えたり受けたりすることについて
  の“親”から与えられた制約的な規則で、それが現在でも働いている。」というもの。
  ストロークについてのディスカウントの傾向性でもある。
  特に、問題となる5つの癖は、次の通りである。
   @ 与えていいストロークがあっても、それを周囲の人に与えない。
   A 良いストロークが来ても、それを受け取らない。受け取っても喜ばない。
   B 欲しくないストロークが来ても、それを断らないで受け取ってしまう。
   C 欲しいストロークがあっても、それを素直に人に求めない。
   D 自分自身には、ストロークを与えない。


条件つきのストローク CONDITIONAL STROKE
  「あなたは……したから偉い」などのように、与えられた条件を満たすことによって得られる
  ストロークのこと。この対語が、無条件のストローク UNCONDITIONAL STROKE である。


マシュマロを投げる(飴をくれてやる) MARSHMALLOW-THROWING
   時間稼ぎや、相手の感情をなだめるために、一時的な不誠実なストロークを与えること。


不誠実なポジティブなストローク。
  本物ではない人工的なストローク PLASTIC STROKE
  まがいもののストローク COUTNTERFEIT STROKE
   ……表面上は一見ポジティブなストロークだが,実はネガティブな刺を含んでいるもの。
  これらは、受け手によっては、ディスカウント DISCOUNTING と受け取られることも多い。


ネガティブなストローク NEGATIVE STROKE
  その人の存在や価値の否定はない。ただ、態度や行動の一部についてのみの否定が
  あり、問題点を指摘し、改善を勧めるストロークである。
  この態度・行動の一部の否定があるために、受け取る人の歪みから強く不快だと認知
  され、ディスカウントになることもある。
  こうしたことがあるために、TAを学ぶ初心者には否定的ストロークとディスカウントと混
  同してしまうことが多いので気をつけたい。




 
6.ディスカウントに関するもの

ディスカウント(値引き) DISCOUNTING
  “ストローク (STROKE)”の対概念で、まさに、“値引き”で、“相手や自分、さらにはそれ
  をとりまく状況などについて、それを軽視したり、無視したり、傷つけたり、その存在を
  破壊的に否定するような、物の見方、感じ方、心の持ち方、そして、その具体的な表
  現、行動”のこと。


誇大視 (GRANDIOSITY)
  ディスカウント(値引き DISCOUNTING)を、もう一つ、別の観点からとらえてみると、
  その意味は、“極小視”です。相手や自分、私たちをとり巻く周囲の状況や事実につ
  いて、“何かを実際以上に小さく見ようとする心の動き(メカニズム)”をいいます。
  自分に危害を加えそうなものや、傷つけられる可能性があるような刺激が身に迫っ
  た時、それをまともに見てしまうと、大変な恐怖を感じます。そんな時、それをまとも
  に見ないですめば、自分の安定は守ることがでる。この自己防衛のメカニズムが
  “極小視”である。
  “極小視”のメカニズムが働く時には、同時に、何かを実際以上に大きなものと見よ
  うとする“誇大視”(GRANDIOSITY)のメカニズムも働く。 自分にとっての危険や
  恐怖を、実際以上に大きく見てしまっているので、自分の、それに対する対応能力
  を“極小視”することになるのです。
  ここから“ディスカウント”は“歪んだ物事の見方、感じ方、とらえ方”であると言える。


ディスカウント(値引き)のレベル LEVEL(OF DISCOUNTING)
  ディスカウント(値引き)が治療や問題解決のどの段階で起こるかを示すもので、次
  のような4つの段階 (LEVEL) で起きると考えている。
   @第1レベル…問題の存在そのものをディスカウントしてしまう。
   A第2レベル…問題の存在は認めるが、それが持つ意味合いは、全くディスカウ
             ントしてし まう。
   B第3レベル…問題解決の可能性のあることを、ディスカウントする。
   C第4レベル…問題を解決するための、自分や相手の能力や力を、ディスカウン
             トする。
  (値引きの)様式 MODE(OF DISCOUNTING)と言うこともある。


ディスカウント (値引き)の領域 AREA(OF DISCOUNTING)
  ディスカウント(値引き)のエネルギーが何に向けられるかの方向の区別。自分自身
  に対してのものか、他人または状況に対してものか、いずれかに関するものである
  かということ。


ディスカウント(値引き)の図式 DISCOUNT MATRIX
  シフ派の提唱する治療上の考え方で、ディスカウント(値引き)を,領域,レベルの2
  つの視点の組み合わせから分析するモデル。




7.人柄の歪みに関するもの

汚染 CONTAMINATION
妄想 DELUSION、偏見 PREJUDICE(USED BY BERNE TO MEAN)

  “汚染”とは、「子どもC」または「親P」の自我状態の内容の一部を,その個人が、
  「成人A」の内容であると間違えること。

  私たちの人柄の要素の、PやAがきちんと発達せず、Cから分離できないと、PとAと
  Cは、お互いに、ごちゃごちゃと重なり合った部分を持って、下図のように形成される
  と考えられる。

  これは、PやAが、Cから十分に分離していないので、Cが、PやAの働きを歪め、Pが
  Aの働きを歪めることになる。これが汚染である。

  妄想 DELUSION ……(バーンはこの言葉を)「子ども」による「成人」の汚染という意
                味で用いている。
  偏見 (バーンが意味した)PREJUDICE(USED BY BERNE TO MEAN)
             ……「親」による「成人」の汚染。


除外(自我状態の)EXCLUDING(OF EGO-STATES)
  1つまたは2つのの自我状態を締め出され、全く機能しない状態になっていること。


共生関係 SYMBIOSIS
  親または親的な人と、子供が、あたかも一人の人間を構成しているような振る舞いや
  関係ばかり続けていると、それぞれが全ての自我状態を使っていない人間となってしま
  う。
  特に、子供の方は、“いつまでたっても大人にならない人”(私達は“おどもちゃん”と言
  う)となってしまう。そして、双方が、いつまでも、その相互関係から抜け出せないように
  なっていることを言う。


ラケット RACKET、ラケット感情 RACKET FEELING、
ラケット・システム RACKET SYSTEM、スタンプ STAMP
本物の感情 AUTHENTIC FEELING

  感じやすい感情の傾向性が強くなり過ぎる場合に感じる“過剰な感情”や、抑圧して押
  さえ込んだり、我慢して表現しなかった感情の代わりにすり替えられ“代用感情”など
  による歪んだ感情のメカニズムを“ラケット”と言っている。
  ラケットという言葉の意味は「恐喝」とか「ゆすり」という意味で、私たち自身が抑圧して
  いる心の奥底で、あたかも、“感情のメカニズムにおける暴力団”のように私たちを脅し
  て、問題のある行動をとらせるように仕向ける、歪んだ感情的行動の起こさせるメカニ
  ズムであることから、こんな風に言われるのである。
  “ラケット”のメカニズム(ラケット・システム)の働く結果として感じる感情を、“ラケット感
  情”といいます。このラケット感情は、“今、ここ”で起こっていることに伴う“正当な本物
  の感情”ではなく、子供の時に感じた感情を、わざわざ再起させて同じように感じている、
  “正当でない感情”なのである。
  このように、わざわざラケット感情を拾い集めていく行動を“スタンプ収集”と言い、拾い
  集めて大きくなったラケット感情の固まりを誰かにぶつけて発散・解消し、自分の“問題
  行動の正当化”することを“景品交換”という。
  “ラケット”の引き起こす行動は、歪んだ対人行動のメカニズムの、“心理的ゲーム”と
  なる。


問題のある行動傾向

 ・何もしないこと DOING NOTHING
   問題解決をする代わりに、行動をとらないようにエネルギーを使ってしまう行動
 ・受動性・受け身 PASSIVITY
   何もしなかったり,効果的なやり方をしないことを言う。
 ・受動的行動・受け身の行動 PASSIVE BEHAVIOR
   ディスカウントされたことの結果として起こる行動の4様式、つまり @何もしない・無為、
   A過剰適応、Bいらいら、C無能または暴発、のうちの一つ。
   いずれにせよ、ディスカウント(値引き)の存在することを示している。それは、その人
   が、自分の問題を自分で解決する代わりに、他人や環境を操作しようとする試みなの
   である。
 ・暴力 VIOLENCE
   破壊的なエネルギーを外部に向けて発散・爆発し、それによって、周囲に問題を解決
   させようとするための行動なので「受け身の行動」の1つである。
 ・無能INCAPACITATION
   自分の周囲の人たちに無理矢理に問題解決をさせようと試みて,自分自身を無能に
   してしまう受け身の行動。

  これらは、第9項“人柄の歪み”で説明した図と照らし合わせて見ていただくと理解しやす
  いので、再度掲げることとする。

                




本物の自己(自我状態における)REAL SELF(OF EGO-STATES)
  個人が自分自身であることを体験する自我状態。その自我状態にある時,その人は 自
  分が「本物である」と体験する。

絞首台の笑い GALLOWS
  何か苦痛を伴う発言をしている時に,その人が笑ったり微笑んだりすること。





8.心理的ゲームに関するもの

ゲーム・プラン GAME PLAN
  ある個人のゲームの段階を分析するために用いられる,一連の質問。


ゲームの方程式 GAME FORMULA 、Gの方程式 FORMULA G
ゲーム(バーンの最後の定義による) GAME(BERNE'S FINAL DEFINITION)
  ゲームの進行を現す6段階を、バーンが表した法則(わな・弱み.反応.切り換え・混乱・
  報酬)。

 ・わな・餌 CON
   やりとりの中で出される刺激で,心理的レベルでゲームへの誘いをかけているもの。
 ・弱み GIMMICK
   その人が、ゲームへのう誘いかけを受け取らざるを得ない心理的なレベルでの歪みか
   らの反応してしまう傾向性。
 ・切り換え SWITCH
   ゲームを演じている際に,自分の報酬を得るためにゲーム・プレイヤーが役割を切り
   換える時点をさす。
 ・混乱 CROSSUP
   切り換え(スイッチ)が起きた直後にゲーム・プレイヤーによって経験される「こんなは
   ずではない」という混乱 のこと。
 ・報酬(ゲームの)PAY OFF(OF GAMES)
   ゲームの最後にプレイヤーたちによって経験されるラケット感情。

  このバーンのゲームの定義で図式化すると、次の図のような流れで展開される。
  これと上記の用語を照らし合わせて参照してください。

               
       ・ストロークは欲し
         いが素直には
         求
めない
       ・心の中で「OKじ
         ゃない」を持って
        いる
・乗せられて
 しまうよう
 な弱みを
 持っている
・ 隠された
 やりとり
 で展開さ

 れる
・「エッ!」 と 驚くような 
 反応
・ もやもやした感じ
・「やっぱり
 OKじゃ

 ない」が
 証明される
                                                   



ゲーム(ジョインズの定義する)GAME(JOINES,DEFINITION)
  裏面的な動機をもって何かを行うプロセスで,それは
   (1)「成人」の気づきがない
   (2)参加者が自分の行動を切り換えるまでは明白にならず,
   (3)結果的にだれもが混乱と誤解を感じ,相手を非難したいと望む。


ゲームの強さの度合い
  第一度(ゲームや敗者の脚本の)FIRST-DEGREE(OF GAMES OR LOSING SCRIPTS)
       自分の社交のサークルの中で平気で討議できるようなく報酬〉をうる程度のこと。
  第二度(ゲームまたは敗者の脚本の)SECOND DEGREE(OF GAMES OR LOSING
       第一度と第三度の間の報酬を手にするような程度のこ と。
  第三度(ゲームまたは敗者の脚本の)
       THIRD-DEGREE(OF GAMES OR LOSING SCRIPTS)
       死,瀕死の重症,重病または法律に抵触した危機を迎えるような報酬を手にす
       るような程度のこ と。


ドラマの三角図 DRAMA TRIANGLE
  カープマンのゲームの定義……ゲームには、3つの役割がある(ゲームの三角形)
    ・ゲームには図のような、迫害者、犠牲者、救援者の、3つの役割がある。
    ・誰かが、この役割を、必要以上に(Aではなく、Pか、Cで)演じている時が、ゲームで
     ある。
    ・3つの役割は、途中で交代されて展開される。
  これを分かりやすく図にすると次のようになる。

                      

 ・迫害者(ドラマの三角図の中の) PERSECUTOR(IN DRAMA TRIANGLE)
   他の人たちを軽蔑したり見下す人。
 ・犠牲者(ドラマの三角図における)VICTIM(IN DRAMA TRIANGLE)
   自分が相手よりも劣っているとみなし,軽蔑されるのが当然であるとか,他人の助けな
   しではやっていけないと思っている人。
 ・救助者(ドラマの三角図における) RESCUER(IN DRAMA TRIANGLE)
   自分のほうが一枚上手(うわて)の立場から他人に援助を提供する人のこと。「相手に
   は自助能力がないのだ」という思い込み(信条)から、犠牲者の救済をする行動をとる
   人。




9.時間の構造化に関するもの

時間の構造化 TIME STRUCTURING
引きこもり WITHDRAWAL、儀式 RITURAL、社交・暇つぶし PASTIME
活動 ACTIVITY、 ゲーム GAME、 親密 INTIMASY
  人間が生きていくためには、肉体的に、栄養や休養が必要なように、心理的、精神的に、
  ストロークが必要で不可欠です。どのようなストロークを、どのように求めよ  うとするか
  で、その人は、自分の人生の時間の使い方を決めていくのです。
  ストロークという視点で見ると、人は、次のような6つの時間の使い方で、自分の時間を
  構造化すると言われている。
   @引きこもり
     多くの人の中には、人と係わることを好まず、自分だけの世界に引きこもって時間を
    過ごすことを好む人もいます。そうした傾向性を、TAでは“引きこもり”といいます。
    こうした生き方、在り方は、“楽で、安全で、エネルギーを使わず、簡単に”生きられ
    るので、こうした歪んだ傾向性が人柄の中に作られやすいのである。
   A儀礼
     儀礼は、形式的な浅いストロークのやりとりの仕方で、対人関係のウォーミング・ア
     ップにはなりますが、こればかりでは、空しいものである。
   B社交(雑談、気晴らし)
     たわいのない話し合いによるストロークの交換を“社交”と言う。
     社交でのストロークの交換は、儀礼による、形式的なストロークの交換より、中味の
     濃いストロークの交換ができますが、それでもやはり、浅いストロークの交換に過ぎ
     ない。
   C活動(仕事)
     “活動”は、何かの目的を達成するために、Aで仕事や、その周辺的なことをして動
     いている状態である。一人で仕事をする時は、一見すると、ストロークのやりとりが
     ないように見えるが、仕事を成功させれば、自分自身を自分で認められると同時に、
     周囲の人からほめられたり、認められたりなど、かなり中味の濃いストロークが得ら
     れます。しかし、結果が良くない場合もあるので、それなりの心理的危険も含まれる。
   Dゲーム
     ゲームは、欲しいストロークを素直に求めず、歪んだ形で求める行動の様式で、結
     果的には、厳しい否定的ストロークやディスカウントを受ける、問題のある人間関係
     を強めるだけのものである。
     しかしながら、それでも、儀礼や社交よりに“ストロークの飢餓状態”にある人にとっ
     ては、中身の濃いストロークを得るための、重要な手段となる。
   E親密(親交)
     TAで言う“親密”というのは、普通の意味で用いられるのと少し意味が異なり“嘘が
     ない率直な関係”なのです。言葉と心に不一致が無く、たとえ否定的な感情を表現
     しあう場合でも「裏のメッセージ」がないのです。つまり、ゲームとディスカウントがな
     いということ。




10.人生脚本分析に関するもの

人生脚本 LIFE SCRIPT、脚本 SCRIPT
  子供時代に作られた、自分の人生をどう生きるかの無意識的な計画で、両親によって
  補強され、成人になって以降起こる様々 な出来事によって“正当化”され,最終的には、
  選択した一つのi意志決定で最高潮に達する。

脚本の図式 SCRIPT MATRIX
  人生脚本のメッセージが、親からどのように伝達されるか、どのような幼児決断に結び
  つくか、以降どのように脚本を実現していくかを、自我状態の観点から分析した図。

許可(脚本の中の) PERMISSIONS(IN THE SCRIPT)
  両親の「C=子ども」によって発せられ,子供の「C=子ども」の中に貯め込まれた、前向き
  で、積極的な脚本のメッセージ。

禁止令 INJUNCTIONS
  親の「C=子ども」の部分から出され,子供の「C=子ども」の部分に取り込まれた,否定的
  で、かつ拘束的な脚本のメッセージ。

決断 DECISION 、早期決断 EARLY DISION
  自分自身のこと、他人とどう係わるか、または人生の生き方について出される決定で,こ
  れには子供時代にその子供が感じとったことや、現実を吟味するプロセスの中で自分の
  欲求を充足させたり、自分が生き残るために 手に入れることが最良の方法だとして採用
  したもの。

再決断 REDECISION
  自分を制約している早期決断を,その人が、持っている全ての能力資源を活かして行う、
  新しい決断に置き換えること


勝者(勝利者)の脚本 WINNING SCRIPT、勝者 WINNER
平凡な脚本 BANAL SCRIPT、
敗者 LOSER、敗者の脚本 LOSING SCRIPT
  
  人生脚本には、大きく分けると、三種類の人生脚本があると言われています。それは、
  “勝者(勝利者)の脚本”“敗者(敗北者)の脚本”“平凡な人の脚本”の三種類である。

  多くの人の中には、たとえ時には失敗することがあっても、そこから何かを学び取り、前
  向きに、積極的に、明るく人生を生きている人がいます。このような人を、勝者の人生脚
  本を持った人、勝者と言う。勝者の条件は、次のようなものである。

  勝者であるかどうかは、今のその人の名声や地位、築き上げてきた財産、業績などで決
  まるものではない。 勝者であるかどうかは、その人が本来持っている可能性を、実際の
  能力や力にして、充分に活用して、自分個人としても、社会の一員としても、納得のいく、
  満足のできる生き方をしているかどうかで決まるのである。

  勝者は自分のことをよく知っており、自分で思う自分と、他人から見た自分のずれがあり
  ません。自分の可能性も限界も、よくわきまえていて、それを、自分のためにも人のため
  にも役立たせ、周囲からの正当な期待には、きちんと役割を果たして応えることができる。

  勝者は、高い理想を持って生きています。しかし、だからといって、「自分はこうあるべき
  だ」という建前による虚像のイメージで自分を縛って、無理をしたり、背伸びをしたり、演技
  をしたりするような、愚かなことはしない。
  対人関係においては、勝者は、自分に対しても他人に対しても、強い基本的な信頼感を
  持っています。だから、自分を受け入れてもらうために、人の機嫌を取るようなことはし
  ない。
  権威的に振る舞ったり、怒ったり、泣いたり、人をそそのかしたり、嘘をついたり、あるい
  は大声を出したりして、人を自分の思うように操作しようとするような行動は、決して取る
  ことはない。
  他人からの意見や忠告には、謙虚に耳を傾けて、その内容はきちんと評価して、有益な
  ものは、素直に受け入れることができる。

  これに対して、勝者として生きたいと思いつつ、全く正反対の生き方しかできない(しない)
  人がいる。このような人を、敗者の脚本を持った人、つまり敗者と言う。

  敗者は、自分について自信を失っており、他人に対しては基本的に不信感を持って生き
  ています。だから、何となく、暗い感じがして、非建設的な生き方をしている。 多くの場
  合、過去のことを悔い、将来については、不安と疑問でいっぱいで、“今、ここ”の場面に、
  本来の自分の能力や力を十分に発揮できずに生きている。 仕事においても、人との
  係わりにおいても、同じことが言える。

  しかし、現実には、完全な勝者や、全くの敗者などの人は少なく、大部分の人は、ある時
  は、勝者であっても次の瞬間には敗者であったりする平凡な人生脚本を持った人なので
  す。しかし、平凡な人生脚本を持った人でも、自分の人生を、少しでも勝者に近づけるこ
  とは、大切なことであり、可能なことなのである。
  自分で決心して、自分で書いた人生脚本なのだから、自分の決心や努力次第で、いくら
  でも書き換えることができるのである。


いくつかの脚本の例

  「いつもいつも」脚本 ALWAYS SCRIPT
    「私はいつもいつも満足のいかない状況に身を置いておかなければならない」という思
    い込みを実行するプロセスをただる脚本。
  「決して……」脚本 NEVER SCRIPT
    「私は自分が一番欲しいものを決して手に入れることができない」という思い込み
    (信条)に基づくプロセスをただる脚本。
  「結末のない」脚本 OPEN-ENDED SCRIPT
    「人生の一定の時期を過ぎた段階で,私は何をしたらよいのかわからないだろう」とい
    う思い込み(信条)に基づく生き方のプロセスを示す脚本。
  「……の後では」脚本 AFTER SCRIPT
    「もし今日良いことが起きれば,その償いは明日しなければならない」という思い込みを
    実行するプロセスをただる脚本。
  「……までは」脚本 UNTIL SCRIPT
    「良いことというものは,それよりも良くないこと(価値が少ないこと)が一段落するまで
    は、起こるはずがない」という思い込み(信条)を反映したプロセスをたどる脚本。
  「もう一歩のところで」脚本 ALMOST SCRIPT
    「成功までもう一歩のところだったが,うまくいかなかった」という思い込みを実行する
    プロセスをたどる脚本。

ミニ脚本 MINI SCRIPT
   脚本化された行動とラケット感情の一つの流れとなっているまとまりで,常に一つの〈ドラ
   イバー〉で 始まる。 自分の脚本を短時間で演じるが,これを通じて脚本がさらに強化さ
   れる。