●ご 案 内

手裏剣術の実際
手裏剣の握り
手の内の操作
手裏剣の射程距離
手裏剣術の難しさ
明府真影流手裏剣術
手裏剣術の技と稽古
 
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 手裏剣術の実際

 

 一般に、「手裏剣」というと、忍者が使った、古風な武器と考えられているようです。 
 シュリケンという言葉は、ポピュラーでも、手裏剣術の実態は意外に知られていません。
 ぐるぐる回転しながら飛んでいく、車輪状の剣を連想されるのが、普通ではないでしょうか。
 また幼い頃、折り紙などでおもちゃの手裏剣を作り、遊んだ記憶をお持ちの方も多いと思います。

※左から  十字(四方)、五方、八方手裏剣  (写真画像があります)
   

 こうした形状の手裏剣(車剣)は、術技が比較的簡単で、標的へ突き刺さる率(刺中率)も高いのですが、
今日、武術として伝承されている例は、ほとんどありません。


 武術として、日本の各流派が伝承する手裏剣術では、棒状(あるいは短刀状)の剣を採用しているのが通常です。
 これは、手裏剣術の発祥が、小刀や短刀を、とっさに投げ打ったものであったことを考えれば、当然でもあります。

 

棒状手裏剣のいろいろ(写真画像があります)

 やがて、小刀や短刀を投擲しやすく改良し、投法(打法)を洗練させて、日本独特の「手裏剣術」が完成していったのです。
 投石や、投げ矢、投げ槍など、投擲による戦闘法は、洋の東西を問わずに見られるものですが、日本の手裏剣術は、棒状の剣を
 ほとんど無回転で飛ばすという、世界的にも珍しい技術から成り立っています。

※棒手裏剣が標的に命中する航跡

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 手裏剣の握り

  棒状の物体の一端を、ふつうに握って放り投げたならば、ぐるぐると回転してしまうのが当たり前です。

 

 こうした打ち方では、手裏剣が突き刺さるかどうかは、標的までの距離任せとなってしまいます。
 回転をコントロールするには、ダーツのように、剣の中心近くを、つまんで投げる方法も考えられますが、
 このような握りでは、剣に大きな力を伝えることはできません。
 そこで、日本の手裏剣術では、手のひらに乗せた剣を、中指・人指し指・くすり指の三指ではさみ、剣尾を
 親指で抑える、特殊な握りを行います。  

 手裏剣の握り方(写真画像があります)

 このときに切っ先を標的側に向けて打剣する方法 を「直打法」。(図左)
 反対に、切っ先を手元に向け、剣尾側を標的に向 けて打剣する方法を「反転打法」とよびます。 (図右)
直打法は、剣の切っ先が最初から前を向き、反転打法では、剣が空中で180度回転(反転)して、剣尾と切っ先が入れ替わります。
 明府真影流は「直打」「反転打」両打法での、打剣を可としますが、以下の説明はおもに「直打法」にのっとって進めていきます。

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手の内の操作

 こうして、剣を手のひらに握り込み、急激に腕を振り下ろすと、その遠心力で、手掌の剣は、指と指の間から飛びだそうとします。
 これを、親指で抑えて制動し、スッポ抜けにならないようにします。
 剣は、尾部に「抑え」を加えられながら、手のひらと指のすき間 をすり抜けるように、打ち出されます。

 

ちょうど、手のひらを発射台、あるいは滑走路として、剣に直進力を与えるわけです。(写真画像があります)
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 手裏剣の射程距離

 遠間(遠距離)からの手裏剣は、相手の機先を制することができます。
 また、近間(近距離)から打たれた剣は、威力とスピードがあって、身をかわすのが難しく、命中率も高くなります。
 手裏剣術では、三間(約5.4m)から四間(約7.2m)前後を、有効な射程距離とする流派がほとんどです。
 これは、三間を超える間合いでは、相手方のほとんどの武器の威力が及ばず、手裏剣術側が一応の優位を保てるからです。

 五間、六間とさらに遠い間合いからの打剣も、無理ではありません。
 しかし、あまり遠間からの打剣では、剣の威力が失われ、かわされたり、棒などで受け止められる可能性が高くなります。
 一般的には、より遠距離からの打剣ができた方が、有利であるとも言えますが、肉薄し、一打必中を期することも、術の心得です。
  入門直後は、1m内外の距離で、稽古を行いますが、術者の打剣が安定するにしたがって、徐々にその距離を伸ばしていきます。
 早い人では、半年ほどで、約二間(約3.6m)の距離から、標的に剣を命中させることができるようになります。

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 手裏剣術の難しさ

 ところが、標的までの距離が、大体、二間を超えた辺りで、ほとんどの手裏剣術者が、カベにぶつかってしまいます。
 ここまで、順調に稽古が進んでいたのに、急に剣が刺さらなくなるのです。
 これは、手離れ後の手裏剣の航跡が、自然と放物線を描くことになるからです。
 どんなにスピードが乗った打剣であっても、手を離れたその時から、切っ先は、下方に少しづつ傾いていきます。
 これは、地球の引力の作用ですから、避けられません。
 下への傾きは、先へ行くほど大きくなりますが、大体、この二間辺りで、剣がすっかり 「おじぎ」をしてしまうのです。

※剣が標的に対して「おじぎ」をしてしまう

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 明府真影流手裏剣術 

 手裏剣術の各流派は、このカベを乗り越える、いくつかの秘訣を伝承しております。
 まず、剣をさかさまに握って打剣する「反転打法」があります。
 比較的たやすく、手裏剣の射程距離を伸ばすことができる方法で、スローイングナイフのコツとも通じるものがあるようです。
 直打法のままで、このカベを越えるには、剣を打ち出す角度と、剣尾に対する抑えの力を工夫して、剣の飛行姿勢を調整します。
 さらに、手裏剣自体への工夫があります。
 切っ先が下へ落ちていくのを、剣の重心や、形状を加工したりすることで、 少しでも遅らせることはできないか、という工夫です。
 当流儀でも、宗家先生が、この問題で、やはり大変なご苦心をなさいました。
 「手の内」での操作や、剣体のバランスに関して、種々の研究が加えられ、流儀を開くにあたっては、従来の手裏剣術に、思い切った改良が断行されることとなりました。
 こうしたご苦心の結果、習得がたやすく、しかも四間という、十分な射程距離を備えた明府真影流の手裏剣術が誕生したのです。
         

明府真影流手裏剣 正式規格及び射程距離

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 手裏剣術の技と稽古

手裏剣術の修練は、標的を相手とする「自稽古」が中心ですから、取り組みをはじめること自体は、比較的簡単です。
ただし、剣のはね返りや、手の内からのスッポヌケ等、術の稽古には、それなりの危険が伴います。
これから手裏剣術の研究を、試みようという方には、くれぐれも、安全の確保をお願いいたしたいと思います。
剣を空中に飛ばしての稽古ですから、他人が決して立ち入ることのできない場所を厳選して行わなければなりません。(合宿で設置した標的の例。これぐらいの的が用意できれば理想的です。)

なお、手裏剣術で用いられる技の一部を挙げておきます。
正面打ち・逆打ち・下手打ち・座打ち・二度(三度)打ち・多本打ち・寝打ち・走り打ちなど   (一部写真画像があります)

 ※手裏剣術では、剣を「投げる」とは言わず、「打つ」と表現します。  
 冗長に「投げる」のではなく、手離れの刹那、一瞬の勝機を捉えて、剣を放つのが手裏剣術なのです。
 振り下ろした剣の切っ先が、飛びちぎれて、そのまま敵を倒す。その気迫を込めて、術者は剣を打ち込んでいきます。 

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 明府真影流研究会  

 現在、当研究会では、明府真影流手裏剣術の研究・習得を目的として活動を行っております。
 都内会場で定期的に稽古を行っておりますが、真摯にのぞまれる方であれば、見学・入門とも歓迎いたします。
 また、稽古の会の他に春秋の合宿演武会への参加が、主な活動内容となります。

 

 

実際の打剣

  ※見学のお申し込み、その他詳細については、事務局まで

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   連絡先    明府真影流 師範(事務局兼務) 大塚 保之
 usaginokainushi-2@ac.auone-net.jp