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| きれい好きな未亡人に、二人の小間使いが仕えていました。女主人は、二人をいつも、おんどりの鳴き声とともに早朝に起こして働かせました。そんな過重労働に辟易した二人は、女主人をそんなに早く起こすおんどりを殺すことにしました。ところが、実際やってみると、もっと大きな厄介事を招いただけでした。というのは、もうおんどりから時間を聞かれなくなって、女主人は、二人を夜中に起こして働かせたからです。 |
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| ものすごく喉が渇いた鳩が、看板に描かれた杯の水を見つけました。それがただの絵だと思わないで、大きく旋回するとそれに向かって飛んでいき、無意識のうちに看板につっこんでガツンと体をぶつけました。その衝撃で翼を折ってしまい、地面に落ちて、見ていた人につかまってしまいました。 Zeal should not outrun discretion. 熱中するあまり思慮を失くしてはいけません |
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熊が自分の愛の大きさをとても自慢して言いました。「獣のうちでおれが一番人間にやさしいよ、だっておれは人間を尊重しているから、死体だって触れやしないからね。」 これを聞いて狐が笑いながら熊に言いました。 「へえ!それなら、生きてる人間でなく死体を食べたらいいよ。」 |
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| 子供を一番多く産むという名誉にふさわしいのは誰か? という論争が、野の獣たちの間に広がりました。 獣たちは、論争に決着をつけてもらおうと、牝ライオンの前へ、がやがやと押し掛けて行きました。 「ライオンさんは」獣たちは言いました。「一度に何人の息子さんをお産みになります?」 すると牝ライオンは、獣たちを笑って、答えました。 「なんとまあ! 私はたった一匹しか産みませんよ。でも、その子は、間違いなく純血種のライオンですよ」 The value is in the worth, not in the number. 量より質 |
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二匹の蛙が沼地に一緒に住んでいました。しかし、ある暑い夏に沼地が干上がってしまったので、二匹はそこを出て別に住む場所を探しにいきました。というのは蛙は手に入るなら湿った場所が好きだからです。 やがて二匹は深い井戸のところにやってきました。一匹が中を覗いて、もう一匹に言いました。「ここは素敵な涼しい場所のようだ。ここに飛び込んで住もうよ。」 しかし、もう一匹はもっと頭が賢かったので、答えました。「君、焦らないでくれよ。もしこの井戸が沼地のように干上がったら、どうやって出たらいいんだ?」 Think twice before you act. 実行する前によく考えなさい |
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主人にあまりにひどい目に合わされた奴隷は逃亡し、つかまらないように荒れ地に向かいました。食べ物と避難場所を探してさまよっているうちに、ほら穴にやってきて、中に入ると誰もいませんでした。ところが、本当は、そこはライオンのすみかでした。入ってほとんどすぐに、ライオンが現れ、惨めな逃亡者はぎょっとしました。男はもう命が無いものと観念しました。ところが、全く驚いたことに、ライオンは襲いかかって食べようとしないで、やってきてじゃれ、同時に哀れっぽく啼いて前足をあげました。その足が腫れあがって膿んでいるので、よく調べてみると、肉球に大きなトゲが刺さっていました。男はトゲを抜いてやり、できるだけ傷の手当てをしてやりました。 やがて時が経って傷はすっかり癒えました。ライオンはこの上なく感謝し、男と友達になって、両者はしばらく一緒にほら穴でくらしました。 ところが、奴隷は人間社会が恋しくなり始め、ライオンに別れを告げると町に戻りました。やがてここで正体がばれ、鎖につながれて前の主人のところにひきたてられました。主人はこの奴隷をみせしめにしようと決め、闘技場の次の見世物で男を獣に放り出すよう命じました。 運命の日に、獣たちは闘技場に放されました。その中で体が大きくどう猛な顔つきのライオンが一頭いました。そうして、惨めな奴隷が獣たちの中に押し出されました。ところが、見物人たちはなんと驚いたことでしょう、ライオンは一目見て男に一っ跳びで近づくと、愛情と喜びをあらわにして男の足元に寝転がったのでした!なんと、そのライオンはほら穴の友達だったのです!観衆は「奴隷の命を助けろ!」の大合唱になり、町の統治者は、獣のそのような感謝と忠実さに驚嘆し、ライオンと奴隷を自由にしろ、と命じました。 |
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| あるとき、狼の群に、とても大きくて力のつよい狼が生まれました。強さ・大きさ・速さと、どれをとっても、仲間の狼よりまさっていたので、みんなは、この狼を「ライオン」と呼ぶことにしました。 しかし、この狼は、大きな図体に比例して分別が無かったので、皆が「ライオン」と呼ぶのを真に受けて、仲間から離れて行くと、専らライオンと付き合うようになりました。 これを見て、年老いて狡知に長けた狐が言いました。 「おいおい、どうすりゃお前さんのような馬鹿気たことができるのかね。まったく、その、見栄とうぬぼれときたひにゃ……。いいかね、お前さんは、狼たちの中では、大きくてライオンに見えるかもしれないが、ライオンたちの中じゃ、間違いなくただの狼なんだよ」 |
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老人は、森で木を切り、たきぎを町に運んで売る仕事に雇われていました。ある日、長い道のりに疲れ果て、道端に座りこむと、荷物を放り出し、「ああ、死んでしまいたい、死神、来ておくれ」と言いました。 死神は老人の呼び出しに応じてすぐに現れ、「どうして呼んだのだ?」と尋ねました。 老人は大急ぎで、「うん、それなんじゃが、その荷物を持ち上げて、わしの背にのせてくれんかのう。」と言いました。 |
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| ライオンと狐が一緒に狩りに出かけました。ライオンは狐の悪知恵に従い、ロバに使者を送り、我々二家族の間で縁組をしようと提案しました。ロバは王族と縁組する見込みに喜んで、会合の場所にやってきました。しかし、ロバがやってくると、ライオンは単にロバに襲いかかっただけでした。そして狐に言いました。
「これは今晩のご馳走だ。わしが昼寝にいってる間、ここで見張っているんだ。わしの獲物に手をつけたらただではおかないぞ。」 ライオンが出かけ、きつねは待っていました。が、ライオンがいつまで待っても戻ってこないので、ついに思い切ってロバの脳みそを取り出して食べてしまいました。ライオンは戻ってきてすぐに脳みそがないことに気が付きました。ライオンは狐に恐ろしい声で尋ねました。 「脳みそをどうしたのだ?」 「脳みそですって? 王様、そんなものはありませんでしたよ。もし持っていたらあなたの罠にかかるはずはありません」 Wit has always an answer ready. 機転が利く者は用意周到に答を出す |
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| ジュピターの命令でプロメテウスは人間と他の動物たちの作成にとりかかりました。ジュピターは、唯一の理性的生物である人類が、非理性的獣よりはるかに数が少ないのを見て、プロメテウスに獣を何匹か人間に変えて、均衡を保つようにと命じました。プロメテウスは言われた通りやりました。そういうわけで、姿形は人間だけれど、獣の魂をもっている人がいるのです。 |
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| ロバが建物の屋根に登り、そこで跳ね回って瓦を踏み抜きました。主人があとから屋根に登り、太い木のこん棒でこっぴどくぶって、素早くロバを屋根から下ろしました。ロバは言いました。「あれ、昨日見たんだよ、猿がこれと全く同じことをしてた。あんたたちみんなは大笑いしてたよ、とても楽しいことのようにさ。」 Those who do not know their right place must be taught it. 自分にふさわしい場所を知らない者には教えなければなりません |
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| 中年の男に二人の妻がありました。一人は年をとっていて、もう一人は若い妻でした。どちらも男が自分に似つかわしく見えるように望みました。 さて、男の髪は白髪になりつつありました。若い妻はそれが嫌いでした。自分の夫には年を取り過ぎて見えたからです。それで毎晩男の髪に櫛を入れ、白髪をぬきました。 しかし、年がいってる方の妻は、夫が白髪になっていくのをとても喜んで見ていました。自分が男の母親だと間違われたくなかったからです。そこで毎朝、夫の髪に櫛を入れ、できるだけ黒い髪を抜きました。 結果として、じきに男はすっかり禿げになりました。 Yield to all and you will soon have nothing to yield. 全てに譲歩しなさい、そうすればじきに何も譲歩するものがなくなります |