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明神岳東稜、前穂高東壁 田山ルート


期間: 7月11・12日
メンバー: 曽我、辻

【行程】

11日: 上高地(5:40, 6:00)-養魚場(圏外)(6:55, 7:10)-ひょうたん池(圏外)(10:00, 10:30)-核心のフェイス(13:30)-頂上(14:20)-最低コル(14:50, 15:10)-前穂(圏外)(16:20)

12日: 前穂(5:20)-紀美子平(5:45)-カモシカの立場(6:45, 6:50)-岳沢(III)(7:20, 7:35)-上高地(9:00)


11日: 養魚場から下宮川谷を行き、ガレ場の途中から右に入る道を行く。樹林帯からやがてガレ場になり上宮川谷を右にトラバースするように登っていく。左手に明神5峰を見ながらコルをめざす。ひょうたん池はなるほど、ひょうたんの形だ。ここから東稜が始まるので、ハーネスと登攀具を身につける。ここからの東稜は稜というよりも、尾根といった感じ。急な草付に踏み跡があり、登って行く。荷物が思い、暑い、ここ数日上高地はずっと雨だったそうで、足元の岩も以外にしっかりしていなくて歩きにくくて、ただただ必死で登る。

 途中で5メートルくらいだが、ここで落ちるとかなりやばいところがあり、残置ロープもあったが、ロープをつけてもらった。何でもないところだけど、荷物がかなり多くてスイスイとは行けないのだ。そこからまた長い長いブッシュの急登。黒百合、岩かがみ、キスゲなどお花が咲き励ましてくれる。荷物が重いので、だんだんスローペースになった。休憩も1時間ももたずに、45分くらいで休んだ。上部となると岩も出てきて、核心とも言えるクラックにハーケンが打ち込んである岩に出た。ここでザイルを結ぶ。

クラックの右を行き、フェイスに出る。25mくらいだったが、重い荷物での登攀がキビシイをいうことを身をもって経験した。ここからはザイルはしまって、岩稜を登る。大きな岩でも動くようなものもあり、何度かひやひやする。夢中で登るとひょっこり頂上に出た。まずは握手。そして下降を始める。まだ前穂までは長いのだ。

下りは古いロープが残置されており、それを使って下りた。かなり疲れが来ている。最低コルからの前穂はかなり遠く、とにかく、一歩一歩ゆっくり進む。でも、10歩くらいで足が止まる。師匠からどんどん離れていくだろうと思っていたが、師匠のペースも同じようにゆっくりになっていた。二人とも同じように辛かったのだ。

前穂の道標を見つけてひたすら歩く。約45分後、辛さは喜びに変わった。ジャンダルム〜奥穂〜北穂、北穂の後ろには槍の大パノラマの中、ツエルトを張る。師匠が内張りのポールも持ってきてくれたので、中は広くて快適だ。まずは温かいコーヒーを沸かす。安堵が体中を染み渡る。長い長い行程、苦しかった登りが、今は至福の時をくれる。今日は前穂の頂上で過ごせる夢のような時間だ。夕食のラーメンもとても美味しく、幸せでした。そして、缶ビールとワインで乾杯。超、超幸せな気分に浸りました。夜は風がかなり強く吹き、しかも一晩中吹き、ツエルトを叩きつける音と、やはり3000m、全てを着込んでシュラフカバーにもぐり込んでも、寒くて寒くて二人ともしっかりは眠れなかった。「さむ」「さみ〜」を二人で口走り、朝を迎えた。


12日: この日は北尾根の3・4のコルからC沢を下降、Dフェイスに取り付く予定だったが、3・4のコルからしっかり雪渓があり、持ってきた6本爪アイゼンでは下降が無理なこと、天気も怪しいということで、下山することになった。支度する間に、もう雨がポツポツ降り出し、穂高を後にした。

 今回の山行は、穂高が好きで歩くのが好きな自分のために、素晴らしいバリエーションを計画して下さった師匠に感謝、感謝です。穂高でビバーク、貴重な経験をありがとうございました。