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錫杖・左方カンテ


【期  間】2009年2月7日
【メンバー】市川、西村(記)
【行動記録】03:00 槍見駐車場発 04:45 クリヤ岩小屋着  05:30 前衛フェース基部着 06:30 登攀開始 13:30 終了 17:00 槍見駐車場着

【記  録】

  錫杖の左方カンテはもうお馴染みのルートで、御在所の前尾根に匹敵するくらいでしょう。
その左方カンテを冬に行こうと過去何度となく口にはするがなかなかそのチャンスがなく、(その気がないだけ!?)宿題ルートになっていたが、今回ようやく決着をみた。

人気ルートだし先行組がいたら時間切れの敗退が目に見えているので、少し早めの深夜3:00に歩き出した。といっても駐車場には我々と他1台しかなく、その心配はなかったのだが・・・。

 通いなれた道のはずなのに雪が積もれば迷いやすく案の定あっちへウロウロ、こっちへウロウロを少しばかり繰り返す。ラッセルはたいしたことなかった。まだ真っ暗なクリヤの岩小屋に着く。星が瞬き、本日の晴天は約束されていた。

 前衛フェースの基部まであと1時間弱ほど歩く。あまりにも暗すぎて壁は判然としないがルンゼの上部にかかる氷を目安に取付まで進む。

 6:00頃、空が白みはじめ、向かいの穂高の山々のシルエットが徐々に浮かんでくる。
こういう瞬間はいつ出会っても感動的で、神秘的でこれ以外うまく言い表す言葉が出てこない。

とても冬の2月とは思えない快適なコンディションの中、登攀開始。
(1・3・5・6は市川、2・4・7を西村で登った。)
久しぶりの冬壁でお互い少し緊張気味。

1ピッチ目、2ピッチ目は無難にこなしたが3ピッチ目の悪いこと。
「気持ちは残置無視、オールフリー!」と口にはしたが、あっさりと前言撤回。ホントに気持ちだけ。こんなとこフリーでいけるの?と思うくらいに悪い。おまけに苦しくなるとすぐに残置ピンを探してしまう。市川さんはワーワー言いながら上って行った。

4ピッチ目が結構悪いらしいとトポにもある。チムニーの左側に張り付いたベルグラを辿りフリーで抜けた。

5・6ピッチは一気につないで大テラスへ。この頃から段々気温も上昇し、雪質が悪くなってきて、バランスを取るのが難しい。ここまでのペースは悪くない。

7ピッチ目は前半チムニーをやっとこさ上がったけどその上のスラブは雪も緩んで状態は良くないというか最悪。「落ちたら痛いではすまんだろうなぁ。」

一手一手かなり慎重にならざるを得ない。効いていると思い込んで刺したアックスを握り、「あ〜」だか「う〜」だかうめきながら上った。ここが一番悪かった。フォローの市川さんもかなり苦しそうだった。

8ピッチ目もあったがスラブ上には全く雪がなく、ここで終了とした。

 懸垂下降ではロープが引っかかり二回登り返しをするはめに。下降に2時間も費やしてしまった。取付に戻ったのは15:30頃だった。明るいうちに駐車場に戻ってこれてホッと一安心。

今回はおよそ冬とは思えないほどの陽気の中、登ることができて非常にラッキーだったように思ったが、2月にしては雪が少なく氷も薄く、むしろ冬の登攀としては状態は悪かったように思う。
もちろん寒いより暖かい方がいいのだが、やはりそれなりの状態でないと逆に厳しいと感じた。

 いづれにしても冬壁は厳しい!日頃の努力が試されます。