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北アルプス 西穂高岳西尾根


【山行期間】          2008年11月22日・23日
【メンバー】            波多野、西田、岩佐(報告)
【行動記録】          11月22日: 定光寺(02:00)==新穂高温泉深山荘P(06:00,07:00)
             --穂高平避難小屋(08:30)--西尾根稜線1940m地点(12:00)--
             2,200m地点(13:30)△
                          11月23日: △(06:20)--第1岩峰途中(08:30)--△(09:45,11:00)
             --新穂高温泉P(13:30)==定光寺(19:45)

【報 告】

11月22日(土)

02:00に定光寺に集合し、下道をひたすら走って06:00に新穂高温泉深山荘Pに到着。車の中で朝食をとり、準備をして07:00に駐車場を出発した。昨晩から降り始めた雪が積もっていて、駐車場近辺でも15cmほどの積雪があった。小雪のちらつく中、踏み跡のない新雪の林道を1時間半程歩いて穂高平小屋に到着。そこから更に15分程度林道を歩いた辺りから西尾根に取り付いた。今シーズン最初の雪山登山は、笹の中を藪漕ぎしながらのラッセルで始まったが、心配したとおり波多野さんと西田さんはグイグイ登っていきどんどん遠ざかってしまって、自分はほぼ単独山行状態でひとりノロノロと後を着いて行く。あまりにも間隔が開き過ぎて申し訳ない気持ちだったが、波多野さんから「無理して体力が尽きてつぶれてしまうといけないので、自分のペースで登って下さい。」と言われ、ラッセルも出来ずに情けなく思いながらもただ黙々と後を追うのみ。

行けども行けども笹薮が続くが、1900mあたりで笹薮が漸く終わり、更に樹林帯のなか膝くらいまでの深さの雪の中をひたすら登っていく。この日は2400m地点辺りまで辿り着くのが目標だったが、結局2200mくらいの所でテントを張ることにした。テントを張り終え周囲を見渡すと、真っ青な空が広がり穂高の山々が美しい。暫し景色を楽しんだ後、2時過ぎにはテントに入り、日本酒と焼酎で乾杯。お酒が尽きた後もコーヒーと紅茶で延々と宴会は続き、8時に就寝となった。

11月23日(日)

軽量化のため高山夏用シュラフにダウンのズボンを穿いて寝たら、やっぱり夜中に寒くて何度も目が覚めたが、ダウンの上着をザックから出すのも面倒なのでそのままウトウトして5時に起床。朝食をとり、ハーネスをつけて6:20に出発した。昨日午後4時頃に、明日西尾根から西穂高山頂を目指すという京都雪稜会の20代の若者二人が我々のテントを通過して行ったため、今日は結構先までトレースがついているかも知れないなどと話しながら登っていったが、30分も歩かないうちにその二人組みに追いついてしまい、結局西田さんと波多野さんのラッセルで第1岩峰取り付きまで行くことになる。取り付きに到着した辺りで先程の若者二人がワカンをつけて我々に追いついてきた。西田さんのラッセルに続き自分もラッセルを!と試みたが、波多野さんから「ワカンをつけたお二人に代わってもらいましょう。その方が早いから。」とご提案いただき、結局私のラッセルはあっけなく5分ほどで終了。これ以上はワカンをつけて進むのは無理という所に来て、再び波多野さんを先頭に第1岩峰の左側の急な部分を登っていく。途中残置ロープもあったが、これが鉛筆くらいの太さしかなく細過ぎて、手袋をした手では滑るばかりで全く役に立たず、結局バイルと木の枝を掴みながら登っていった。第1岩峰を3/4くらい登った所で、波多野さんから「ガスって雪もちらつき天気もイマイチだし、この先はもっと急になって技術的にも難しいので、今回はここで止めにして下りましょう」と言われ、下山することになった。残念。「ロープは出さないので、バイルは使わず出来る限り木の根元の方を掴みながら慎重に下りてください」とアドバイスを受け、後ろ向きで一歩一歩注意しながら下りていく。雪が軟らかいので足元が崩れて下り難い箇所もあったが、無事に取り付きに到着しテンバに戻った。

テントの中で温かい食事をとった後、テントを撤収して11時に下山開始。穂高平牧場に着くと青空が広がって太陽が眩しいくらいだが、山の上部は濃いガスがかかってお天気はいまひとつ。雪も降っているようだ。山頂を踏むことは出来なかったがせめて写真だけでもと思い暫く待ったが、ガスに包まれた西穂高は姿を現してくれそうもないので諦めて林道をテクテク歩き、13:30に新穂高温泉に到着した。

寒いし早速温泉へと波多野さんお勧めの温泉に行ったが、残念ながら休業だったため、そこから少し下った所にある『ひがくの湯』に行った。連休だというのに車が2台しか止まっていなかったため空いていると喜んだが、それにはちゃんと理由があった!お風呂だけでなく洗い場も外にあって、寒い寒い。しかしお陰でお風呂は自分だけの貸しきり状態。湯に浸かりながら錫杖の3ルンゼも見えて、贅沢な気分を味わえた。お風呂の後は施設内の食堂で食事をとり、再び下道を走って20時前に定光寺に着いた。

今回の山行では、いかに自分に体力が無いのかを思い知らされました。こんなレベルでよく西穂高に行きたいなどと言ったものだと自分でも呆れるくらいで、西尾根に取り付いた時点で既に「参加するのではなかった」と後悔のしっぱなし。それでも2日目の第1岩峰を登り始めた時には、山頂は無理でも可能な限り山頂に近づいてみたいと思いましたが、やはり自分の体力と技術力では無理でした。波多野さんに、「アルパインは持久力と、ここぞという時の瞬発力が必要。」と言われましたが、全くその通りだということを痛感しました。

ということで登り始めから下山までのあいだ中猛省の山行となりましたが、それでも2年ほど前に登山を始めた時には、まさか雪の北アルプスに挑戦出来るとは夢にも思っていなかったため、その機会を与えてくださった波多野さんと西田さんに感謝します。ただ、波多野さんと西田さんのお二人だけだったならば間違いなく山頂は踏めていたと思いましたので、お二人には本当に申し訳ないことをしてしまいました。

今回は体力不足・技術力不足で敗退を余儀なくされましたが、必ずリベンジで戻ってくると心に誓いました。波多野さん、西田さん、もっと力をつけて出直しますので、その時には是非リベンジ山行にお付き合い下さい。今回は辛抱強くお付き合い下さり、本当にありがとうございました。大変良い経験になりました。