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富士登山駅伝

                                    波多野了史



エースの日置君がまさかの最下位になるとは・・・。それだけレベルの高い戦いだったのだ。

遠征疲れも幾らか和らぎ、そろそろクライミングの練習でもしようかと思っていた矢先、平成山岳会の田中さんから「富士登山駅伝に参加しないか」との誘いがあった。

「があ〜ん」と思ったものの田中さんには恩があるので、その場で参加することに決めた。
「もう走らない!」と決めていた東海自然歩道でのランを再開する。


8月2日の朝に御殿場市陸上競技場で、監督の田中さんやサポーターと合流する。
監督の指示で僕と名古屋ASCの神保君は、自分が走る区間を試走することになった。

僕の区間は4区なので、太郎坊から次郎坊までの標高差700mの砂の斜面だ。
砂に足を取られて大変である。そのうえ持病の喘息まで出てきてしまった。息も絶え絶えで歩きながら次郎坊までいく。
途中、「山と渓谷」の表紙から飛び出してきたようなお姉さんから「大丈夫ですか?」と声をかけられてしまった。よほど顔色が悪かったのだろう。それでも投げ出さずに次郎坊まで登った。

宿舎に戻って監督に調子が悪いことを、申し出ようかと思ったが、いつでもここ一番の舞台では復活してきたので、今回も強気でレースに臨むことに決めた。選手とサポーター総勢12名が集まって、わいわいしていると、学生時代の夏合宿を思い出す。とてもいい雰囲気であった。

朝四時に起きて、自分が走る4区のスタート地点にサポーターのチェリーさんと向かう。ウオーミングアップしながら、3区の神保君が来るのを待つ。

次々と襷を受けって控え選手が減っていく中、最下位で入ってくるかと頭を過ぎったが、6人を残した時点で神保君がやってきた。「神ちゃん頑張って!」と声をかけて襷を受け取る。
走り出して100mも走らない内に一人抜かれてしまった。
慌てることなく、「絶対に食ってやる!」の思いで追走する。しかし中盤に入っても追いつくどころか、引き離されてしまった。この辺りから心配していた喘息は出ないことを確信した。

抜かされた選手は強そうなので、目標を変更して300m程先にいるペースの遅い選手を追走することに照準を合わせた。走ることに集中して「追いつき追い越せ!」だけを考える。まさに食うか食われるかのハンティング世界である。彼も必死で逃げるので後半にようやく追い抜くことができた。「更にもう一人抜こう!」と100m程先の選手を山屋の意地で猛烈に追走するが、10mまで迫ったところで力尽きてしまった。

襷を5区のタイガーさんに渡して、今持っている力を十分に出し切れたことに満足しながらぶっ倒れた。
襷を渡して思ったことは「もう走らないで済む」の一言だ。復路があるのですが・・・。

監督に色々世話をしてもらいながら2時間ぐらい休憩する。監督の予想タイムで、「そろそろタイガーさんが来る」との事だったので、中継地点でいつでも出発できるように準備をしていたが、中々タイガーさんがやってこない。

やきもきした監督が、日置君のサポーターに回っていたビブラムの鉄さんに電話をしたら、まだ山頂区から日置君が戻ってきていないとの事であった。エースの日置君が大苦戦しているようだ。
だんだんと怪我でもしていないかと心配になってきたが、しばらくしてビブラムの鉄さんから襷をつないだとの連絡が入り安心した。

5区から4区の中継地点は砂走りといって、急斜面の砂場の様なところなので5区の選手は襷をつなげた後も制動が利かず回転しながら倒れるシーンが多いところである。タイガーさんもすごい勢いで突っ込んできて2回転しながら倒れたそうだ。僕は必死だったのでそのシーンは見逃してしまった。

下りは背中から羽が生えたかのように、飛ぶように下ることが出来た。300mほど先にいた選手を一度は追い抜いたが、すぐに追いつかれ肩と肩が触れ合うぐらいのデットヒートをしばらくしたが、横腹が痛くなりペースを落として彼に抜かれてしまった。それでも腹を鷲?みにしながら走り、一人を辛うじて抜くことが出来た。

4区から3区の中継地点に入り、先ほどデットヒートをした選手と「お疲れ様」と声を掛け合って僕の富士登山駅伝は終わった。

レベルの高い大会で、満足のできる結果を残すことが出来た。下りでは腹が痛くなり力を出し切ることが出来なかったが、登りは90%位の体力を搾り出すことが出来たので、とてもハイな気持ちになることができた。

山岳レースとクライミングの両立はとても難しいが、何処まで出来るか挑戦し続けようと思っています。


チーム成績は107チーム中102位
登りの個人成績は37分39秒で84位 
下りの個人成績は不明
総合個人成績は47分3秒で87位